リンパスクールドリームヒント校長 加藤琉魅子です。

皆さんがアロマリンパやリンパリメディアルの技術を学んで
セラピストとして仕事をする時に
絶対に知っておかなくてはいけないのが法律です。

大手企業のサロンか
個人経営の自宅サロンかの違いに関わらず
私たちセラピストは法律に則って仕事をすることによって
初めて法律に守られます。

これから数回にわたって
『セラピストと法律』と題して
私たちセラピストが知っておく必要のある法律について
解説していきます。

あはき法とは?

人の身体に触れる行為で医師が行う医業以外は
医業類似行為となります。
この医業類似行為は、大きく分けて2つに分けられます

医業類似行為

  • あん摩マッサージ・鍼灸・柔道整復師
  • それ以外の療術(カイロ・整体・リフレ・アロマなど)

あん摩マッサージ・鍼灸・柔道整復師は
昭和22年に制定された
【あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律】
俗称 あはき法に規定されている国家資格です。

あはき法

「医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない」

e-GOV法令データ提供システムより

このように、「マッサージ」と言うものは
あはき法によって国家資格を有していることが
条件となっていますので
国家資格を持たないセラピストは
「マッサージ」を行うことは許されていません。

国家資格の無いセラピストは法的に違法なのか?

国家資格を持たない療術・セラピーを行う「セラピスト」
という人たちが違法かどうかについては
長年様々に議論されてきました。

ネット上でも多くの議論が交わされていますが
2017年4月現在
法的にも行政的にも明確な結論は出されていません。

ここで、法律上で医業類似行為がどのように規定されているのか
改めて見てみましょう。

医業類似行為

経験知にもとづく人体の賊活原理、反応原理を用いて人体の保護、治癒能力の向上、治療を行うもので、その手段は鍼灸を除き人体に損傷を与えるものであってはならない。

日本予防医学行政審議会より

何だか微妙ですね。
「経験知にもとづく」
というところがポイントかな?とは思いますが
「治癒能力の向上」を行うものであることが前提となるようです。

次に、現在の判断基準となっている
過去の判例をひとつ知っておきましょう。

昭和35年最高裁判決

「医業類似行為は、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務行為でなければ禁止処罰の対象とはならない。」

日本予防医学行政審議会より

このように
「人の健康に害を及ぼすおそれのある業務行為でない」
ことが絶対条件の様です。

ま、当然のことですね(笑)

リンパドレナージュやリメディアルの違法性は?

私たちリンパスクールドリームヒントの生徒さん達が学んでいる
アロマリンパリンパリメディアルの技術は
すべて民間の協会が独自に定めた認定に基づいていて
国家資格でないことは明確です。

技術の基本になっているリメディアルセラピー自体は
オーストラリアでは政府認証の
れっきとしたオーストラリアの国家資格です。

しかし、日本の国家資格には定められていませんから
その技術を「マッサージ」と呼ぶことはできません。

不特定多数の人が目にする
看板や広告宣伝のためのチラシなどに
「マッサージ」とうたえば
これは違法行為になるので注意が必要です。

特に「リンパマッサージ」と言う言葉を
使われる方が多くいらっしゃいますが
リンパスクールドリームヒントでは
「リンパマッサージ」はお教えしていませんので
ご注意ください。

セラピストという職業

それでは、私たちセラピストは法的には
どの職業に分類されるのでしょうか?

法的な職業は次の3つに分けられます

法的な職業の定義

  1. 職業に従事する者の身分を法律で定めた身分保証法による職業:医師、歯科医師、薬剤師、弁護士、あんま師圧、マッサージ師、看護士、理容師、美容師他、法律で定められた身分を取得しなければ業務することの出来ない職業
  2. 職業にするその場所の規定を定めた業法による職業:旅館業法による旅館業、公衆浴場法による公衆浴場、興行場法による映画館、演劇場、クリーニング業法によるクリーニング店の営業等
  3. 身分保証法にも業法にも抵触しない自由に出来る職業自由業:小説家、スポーツクラブのインストラクター、化粧品の販売員、美容部員、エステティシャン、セラピスト、カウンセラー、画家等身分保証法や業法の規制を受けない職業

日本予防医学行政審議会より

ということで、
セラピストは「自由業」であり
国民の権利や業務、人の健康に害を及ぼす業務行為でないため
現在は特に法律で規制する必要がないとも言われています。

それでも私たちセラピストは
常に法令遵守の意識を持って仕事をしなくてはなりません。

ここ数年、関東方面では
「リンパマッサージ」と言う記述のある店舗への
立ち入り検査も増えている様です。

たかが言葉、されど言葉。

法的に、国家資格が必要になる行為と
間違う様な表現は避けたほうが安心でしょう。

【連載:セラピストと法律】

  1. セラピストは違法なのか?
  2. 医師とセラピストの違い

セラピストに必要な資格とは?

ここまで、セラピストの
違法性についてお伝えしてきましたが

では、実際にプロのセラピストとして
持っておくべき資格は無いのでしょうか?

 

セラピストに関する資格については
こちらのページでもご説明していますが

どうせお金と時間をかけて資格を取得するなら
やっぱりちゃんと稼げるようになる
そんな資格を選びたいですよね。

 

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資格を選ぶ際のポイントを
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セラピストにとって資格選びは
ギャンブルみたいなものですよね(笑)

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